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熊本銭湯のひとりごと『言えなかった想い』

 

小学6年生男子からの質問。 「震災前の1日のお客さんの数は?」「再開後は?」

 

おそるおそる聞いてみた。「銭湯に入ったことありますか?」

「ないです。スーパー銭湯や温泉はあります。」はきはき即答。・・・絶句。

 

質問に答え、子供たちは帰って行った。

 

その日からずっと後悔した。「なんで言えなかったんだろう。」

 

今週、再びあの子たちがやって来た。写真撮影のためらしい。

思い切って言ってみた。「銭湯に入ってみない?」

 

銭湯のことを、どうして銭湯を再開したのかを、わかってもらうには

銭湯を体験して心と体で感じてほしかったから。

数字じゃなくて、目に見えない大切なもの。

 

銭湯初体験後の子供たちへ、正直に想いを話した。まっすぐに話した。

「クラスでちゃんと発表します。」と力強く明るい声。

君たちを信じます。ありがとう。ありがとう。

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